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生物多様性 地球のいのち、つないでいこう

事業所内に誕生した野鳥の楽園

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生物多様性は企業にとっても大切な課題なんだ。

たとえば味の素株式会社は、世界各地で農産物や畜産物、水産物を活用している。だから生物多様性を守っていくことは、事業を発展させながら続けていくためにも、地球環境や生態系を保つためにも、一番大切なことと考えて、さまざまな取り組みを進めているんだ。その一例が東海事業所(三重県四日市市)での取り組みだよ。

事業所内にはもともと大池と呼ばれる天然の池があり、工場のまわりの林とともにさまざまな生き物が暮らせる“水辺の自然”になっていたんだ。この環境を守っていくために、事業所では大池の周辺を整備し、バード・サンクチュアリ(人の立ち入りを禁止して野鳥を保護する区域)にしたんだよ。ほとんど整備が終わった2002年4月に現地見学会を開いたら、生物の専門家をはじめ、多くの人たちから高く評価されたほか、四日市市や地域のみなさんから「いまだに残る公害の街との誤解をといていく上でも、大変ありがたい」、「四日市全体のイメージアップにも役立つ」といった感謝の言葉が贈られたそうだよ。

今ではたくさんの野鳥が暮らし、渡り鳥の越冬地や中継地にもなっているんだ。また、チョウのようにふわりと舞うチョウトンボという珍しい昆虫が繁殖するなど、貴重な環境になっているんだよ。そして年間約6,000名の工場見学者が訪れるなど、工業地帯での貴重な自然保護区が好評だそうだよ。

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日本から生まれた「SATOYAMAイニシアティブ」という考え方

一番いいのは、人と自然が一緒に生きていけること。実はそんな夢のような環境が日本にはあるんだ。里地里山だよ。

里地里山は、人が農業を中心として暮らしていた時代に、人がつくった環境なんだ。田畑や雑木林、ため池など、さまざまな環境がひとかたまりになっているから、多くの動植物が暮らせるんだ。人はこの里地里山で、食料や燃料(まきや炭など)、たい肥などを得ながら、暮らし続けてきたんだよ。つまり、人間が生活のためにつくりあげて維持してきた結果、偶然にも生物多様性が豊かになったというわけなんだ。

こうした事例は世界的に見ても珍しいんだよ。そこで日本政府では、この里地里山からヒントを得て、『SATOYAMAイニシアティブ』という考え方をまとめているんだよ。環境省が中心になって、里地里山のように自然と一緒に生きる知恵や伝統を世界から集めるとともに現代に復活させることを目指しているんだ。

さらに発展させて活用できる国際的なモデルをつくることも目指しているんだよ。その結果を『SATOYAMAイニシアティブ』としてまとめ、来年、名古屋市で開かれるCOP10(第10回生物多様性条約締約国会議)で提案するそうだよ。発表が楽しみだね。

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上:ニホンアマガエル 下:シュンラン 中:アオサギ 上:タンポポ 下:レンゲ

 

海のエコラベルMSC

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魚は好き? 焼き魚もお刺身、お寿司。どれもおいしいよね。でも、海では魚介類の獲りすぎが問題になっているのを知っているかな?

 

実際に世界の漁獲量は、1980年までどんどん増えてきたのに、獲りすぎの影響から、最近は魚があまり獲れなくなってしまったんだ。このままでは魚の種類も少なくなってしまうかもしれないほどなんだよ。そこで魚の獲りすぎという問題を解決するために、国際的な団体、海洋管理協議会(MSC)が設立され、海のエコラベルといわれているMSCマークが生まれたんだ。

いつまでも魚を食べ続けることができるよう、水産資源や海洋環境を守りながら獲られた水産物に与えられるものだよ。まだMSCマークがついている水産物は少ないけれど、スーパーなどに行ったら、探して買ってみてね。

 

詳しいことやMSCマークがついた水産物が買えるお店の情報は、海洋管理協議会の公式サイトへ。 http://www.msc.org/jp

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トキの野生復帰

17_toki.jpgトキっていう鳥を知っているかな? 世界で通じる学名はNipponia nippon(ニッポニア・ニッポン)。この学名でもわかるように、昔は日本各地の里山で見られたんだ。

ところが乱獲や、生息環境の悪化などにより次第に姿を消してしまい、最後まで野生の姿が見られた佐渡でも、昭和50年代には10羽以下になってしまったんだよ。

そこで1981年から環境省が中心になって、「トキ保護センター」という施設で繁殖を試みたところ、飼育数が100羽を超えたんだ。そして昨年9月25日、試験的な放鳥として、10羽のトキが佐渡の空に放たれたんだよ。放たれたトキは、「野生復帰ステーション」というところにある“順化ケージ”(トキが生息できる環境を擬似的につくり、それに大きな網をかぶせた施設)に入れられ、自然界で生きていけるような訓練を受けたんだ。つまりトキのエリートだね。また、佐渡の人たちも里山やビオトープを整備するなど、トキが住める環境づくりを進めてきたんだ。

こんなふうにトキと人間がそれぞれの立場で努力したからこそ、試験放鳥を迎えることができたんだよ。その後の観察で、1羽が死に、3羽が本州に渡ったことがわかった。みんな単独行動なので、今年は繁殖しないと考えられているんだ。野生生物の復活はとても難しいけれど、トキが普通に飛ぶ日を心待ちにしたいね。

写真提供:新潟県佐渡市

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エコネコ スペシャル ウニャウニャ のほほんマンガ 3<生物多様性>

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生物多様性 地球のいのち、つないでいこう

最近、「生物多様性」という言葉をよく聞くよね。その意味を知っているかな? 「生物多様性」とは、あらゆる生物や、それらによって成り立つ生態系、さらに遺伝子レベルでも、多様で豊かな状態のことなんだよ。

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人類に多くの恵みを与えてくれる「生物多様性」を失うということは、空気や水、食物、気候に影響を及ぼすだけでなく、自然界から原料などを得る企業はもちろん、人類の生存にも影響があることを意味するんだ。

ところが、開発や乱獲、生息環境の質の低下、外来種の持ち込み、地球温暖化などの影響で、多くの生物が姿を消しているんだよ。未発見の生物も入れて、地球上に約3,000万種の生物がいると考えられているけれど、毎年約4万種も絶滅しているそうだよ。これはとても大変なことだよね。

国連ではこの問題に早くから取り組み、1992年に「生物多様性条約」をつくって、「生物多様性が失われる速度を2010年までに顕著に減らす」という目標を立てたんだ。でも、生物の絶滅や衰退が止まらないことから、2006年にブラジル・クリチバで開かれたCOP8(第8回生物多様性条約締約国会議)で、生物多様性の保全に企業などの参加を促す決議が採択されたんだ。それで「生物多様性」という言葉がクローズアップされるようになったんだよ。

それじゃあ、日本や世界では、「生物多様性」を守るために、どんな取り組みをしているのか見てみよう。

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